サンスイの SP-LE8T を友人から譲り受けました. スピーカーと言う音響機材は、コーン紙と磁石によって鳴る様に出来ています. コーン紙は磁石によって音を出すたびに前後に動くのですが、 それを支えているのが「エッジ」と言う部分です. この「エッジ」は、スチロールで出来ていますが、時間が経つと劣化します. おそらくは 10 年位使わないで放って置くと、ぼろぼろに酸化します. で、「エッジ交換」となる訳ですが、業者さんに頼むと一セット(スピーカー×2本)=¥30,000 程度かかります. これは、痛いので(笑)D.I.Y するのですが、上手く行くかどうか?が不安でも有ります. これが今回レストアする jeff の【サンスイ SP-LE8T(JBL)】です.↓ 工程1:まず、サラン・ネットを取り外します. この【サンスイ SP-LE8T(JBL)】のサラン・ネットは前面より4本のビスで止まっているので、これを外します. ビスは、サラン・ネットの脱着をベルクロ仕様に変更予定なので保存しません. 工程2:エンクロージャーからスピーカー本体を取り外します. 4本のしっかりしたビスで止まっています. スピーカー自体がエンクロージャーに張り付いて居ますが、決してドライバーなどでこじらない様に. エンクロージャーにキズが付いて醜いものとなります.しばらくよじっていれば必ず外れます. この画像で、劣化したエッジが良くわかりますね. 今回気をつけたのが、エンクロージャー前面の黒パネルと、コーン紙を汚さない事でした. この場所が汚れると、音が出ても満足感は得られないと判断したからです. エンクロージャーからスピーカー本体を外したら、赤と黒のスピーカーコードもユニットから外します. 工程3:ベランダなどに新聞紙を敷き、 その上で劣化してボロボロになったエッジをマイナス・ドライバーなどで取り除きます. 劣化したエッジを取り除いたら、ユニットに張り付いているゲスケット(ゴム製)を剥がします. このガスケットは、エッジを固定するのに必要ですから、 むやみに引っ張って切ったりしない様に取り外します. ガスケットは、ボンドで貼り付いていますが、このボンド自体も劣化していますので、 無理をしなければ必ず綺麗に取り外せます. 円周の一箇所に切れ目が有りますので、そこを見つけて、 マイナス・ドライバーなどを差し込んで徐々に外します. 取り外したゲスケットは、劣化したボンドを出来るだけ取り除いて 無水エタノールなどで洗浄して置きます. 同様にスピーカー・バスケット(フレーム)にこびり付いた劣化したエッジとボンドを 無水エタノールなどで綺麗に洗浄しながら落とします. 工程4:スピーカーのコーン紙の裏側にも、劣化したエッジが残っていますので、 無水アルコールを染み込ませた綿棒などで綺麗に削除します. 劣化したエッジのカスが多量である時は、まず小型のマイナス・ドライバーの先端などで、 取り除いて行った方が効率が良いですね. その時、マイナス・ドライバーの先端を、自分の爪だと思って剥離して行くと上手く行きます. 工程5:劣化したエッジを取り除いた【サンスイ SP-LE8T(JBL)】です. 一息休憩. 工程6:ヤフー・オークションで購入した【サンスイ SP-LE8T(JBL)】の新品エッジです. 代金は一枚=¥3,800でした.送料は無料でしたので助かります. 商品自体は、ここで簡単に見つかります. 工程7:新品エッジの内径部分を、コーン紙の下側に入れます. エッジは弾力が有るので簡単に下側に入ります. むやみな力を加えてエッジを破損しない様に注意しましょう. 画像はエッジをセットした仮セッティングってところでしょうかね.↓ 工程8:付属していた取説には、 コーン紙の裏側から先に接着と書いてあったのですが jeff は反逆しました(笑). jeff が考えたところでは、先に前面のガスケットを取り付けて、エッジをしっかり固定してから、 裏側の接着をゆっくり行えば良いのでは無いかと思ったのです. ですから、前面にガスケットを入れるのですが、入れる前にボンドを塗って置きます. ボンドは少量がコツです.多量に使わない様に. 工程9:前面のガスケットを入れたら、 裏側のエッジをマイナス・ドライバーなどでエッジを切らない様に注意して広げながら、 その隙間に綿棒に染み込ませたボンドを塗り込んで(間に入れて)行きます. 工程10:エッジがガスケットとボンドによって固定されました. この白いボンドは、乾けば当然無色になるんだよな〜?と言う疑問を抱きながらの一応完成です. 工程11:エッジとガスケット、およびその外側のスピーカー・バスケットとの接合部分です. 綺麗に出来ました.状態を確認して下さい. 画像をクリックするとさらに大きな画像でエッジ部分を確認出来ます. 工程12:コーン紙の裏側も、きちっと張り合わされているのか、 青い矢印部分のエッジを持ち上げて(持ち上がらなければオーケー)確認します. 工程13:ストリップ状態のエンクロージャーです. かなりの重量が有ります.この重量で音質を支えているのですね. すっかり夜になってしまったので、デジカメのホワイト・バランスを白熱球にしています. 工程14:ボンドも乾いた完成状態の【サンスイ SP-LE8T(JBL)】です. jeff の淡い危惧は見事に外れて、ボンドが乾いて透明になりました! 画像をクリックすると完成品の【サンスイ SP-LE8T(JBL)】を詳細に見る事が出来ます. 工程15:エッジ交換の完成したスピーカー・ユニットをエンクロージャーに収めました. 良い感じですね.実働時間は 3 時間位です. 友人の話では、エッジ交換した後は強烈に音が悪くなるとの事でしたが、 悪くなるどころか最高の分離と音圧に大満足してます! 本年度最高の幸せかも知れません! |
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