□2007年12月7日(金)□ サンスイのオーディオ・アンプ AU-777D がレストアから戻って来ました. レストアラーはご存知の CLARUS35様に依頼させていただきました. まったく綺麗にしていただいた AU-777D は最高に良い音がしています. 正直に言うと初代 777 (サンスイ初のトランジスタ・アンプ)が欲しかったのですが、こちらは高いですね. ヤフオクでも結構の値段しています. 初代 AU-777 と AU-777D の共通の面白い点を発見したので、ご報告して置きます.(笑・ 今日のオーディオ・アンプと初代 AU-777 や AU-777Dとの大きな違い. それはトレブル、ミドル、ベースのトーン・コントロールが左右独立している事なんです! 今日のアンプでは左右独自にコントロールする事は不可能で、左右とも同じ様にコントロールします. では、なぜ左右独立でトーン・コントロール出来る様になっているのでしょうか? それはレコード時代の録音の仕方に由来します. 昔のレコードの音像は、ステレオでは無くモノラルでした. (モノラルの方が歪率が少なくて音が良いそうです.) このモノラル録音を擬似ステレオ的に鳴らす為に左右独立トーン・コントロール部が必要なのです. 例えば、右チャンネルのトレブルを下げてベースを上げます. そうすると右チャンネルはベースの音が強調されるチャンネルとなります. 左チャンネルはベースを下げてトレブルを上げます. 左チャンネルは、ドラムのトップ・シンバル等が強調されたチャンネルとなります. この様に左右独立トーン・コントロール部を操作して擬似ステレオ的にレコードなどを鳴らす訳です. この時代、まだモノラル・レコードが世の中に沢山存在している時代だったので、 それに対応したアンプが必要だったのですね. この後の AU-999 では、完全にステレオ仕様となってトレブル、ミドル、ベースは左右共有の仕様となって来ます. jeff 所有の AU-999 でトーン・コントロール部分が この AU-777D とどう違うか観察して下さい. |
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